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こんにちは!
韓国在住日本人のケンです。
日本では、マンションは築年数が古くなるほど価値が下がっていく。そんなイメージを持っている方は多いのではないでしょうか。私も日本にいた頃は、マンションは買った時点から価値が下がり始めるものだとばかり思っていました。
ところが…
韓国に来てみると、住宅に対する考え方が日本とはずいぶん違っていたのです。実は、韓国では購入時より価格が上がるアパートが数多くあります。しかも、築40年以上の古いアパートが40億ウォンを超える価格で取引されることもあるんです。
ちなみに韓国でいう「アパート」は、日本の分譲マンションに近い住宅です。では、なぜ韓国、特にソウルではアパートの価格がこれほど高くなるのでしょうか。
今回は、韓国のアパート価格が高い理由や再建築の仕組み、実際の価格データについて、私自身の経験も交えながらお話ししたいと思います。
韓国のアパート価格はなぜ高い?日本との違い

韓国で暮らし始めた頃、周囲の韓国人と住宅の話をしていて驚いたことがあります。
それは、韓国では、
「アパートは買っておけば、そのうち価格が上がる」
という認識が、かなり根強くあるということです。
日本でも昔は、不動産価格が上がり続けると信じられていた時代がありました。しかし、バブルが崩壊して状況は大きく変わりましたよね。
もちろん、最近では東京などの都市部を中心にマンション価格が上昇しており、日本でも状況は変わってきています。ただ、私が韓国に来た頃は、不動産に対する考え方の違いにかなり驚かされました。
以前、ある韓国人の友だちに、
「韓国もいつかはバブルが弾けて、価格が上がらなくなってしまうかもしれないよ」
と話したことがあります。
しかし、そういう話をしても、
「韓国ではそんなことはないよ」
と一蹴されただけでした。
そのときは、日本と韓国では不動産に対する感覚がずいぶん違うものだなと感じたものです。では、なぜ韓国では、これほどまでにアパートの値上がりが期待されているのでしょうか。
韓国・ソウルのアパート価格が高い2つの理由

ソウルのアパート価格が高い理由はいくつかありますが、特に大きいのが、住宅需要の集中と再建築への期待です。
① ソウルへの人口集中と住宅供給不足
まず大きいのが、ソウルへの人口や経済活動の集中です。韓国では大企業や大学、さまざまな仕事の機会がソウルとその周辺に集まっています。そのため、交通の便利な場所や生活環境のよい地域にある住宅には、高い需要があります。
ところが、住宅を求める人が多い一方で、新しいアパートを十分に供給することは簡単ではありません。2025年に報じられた推計によると、ソウルでは年間約5万戸の住宅需要があるとされています。
一方、ソウル市が2025年3月に発表した見通しでは、2026年の新築アパート入居予定戸数は約2万4,000戸でした。もちろん、住宅全体の需要と新築アパートだけの供給なので、単純な比較はできません。
また、住宅供給の見通しはその後も更新されるため、あくまで発表当時の数字です。それでも、ソウルでは新しいアパートの供給が限られていることが分かると思います。
特に人気エリアでは、住宅を求める人が多い一方で、新しい土地を確保することが難しく、再開発や再建築にも時間がかかります。
こうした事情が、ソウルの住宅価格を押し上げる要因の一つになっているんですね。
② 韓国の古いアパートは再建築で値上がりする?
もう一つ、韓国のアパート事情を理解するうえで欠かせないのが「再建築」です。韓国語では「재건축(チェゴンチュク)」といいます。
これは、古いアパートを取り壊して、新しいアパートに建て替えることです。韓国では、将来の再建築によって新しい住宅に生まれ変わることを期待して、古いアパートを購入する人もいます。
つまり、建物そのものは古くなっても、立地や再建築への期待によって価格が上がる場合があるんです。
日本でもマンションの建て替えはありますが、韓国では再建築への期待が、古いアパートの価格を左右する重要な要素になっています。
ただし、再建築は必ず実現するわけではありません。住民の合意や行政上の手続きなどに時間がかかる場合もありますし、建て替えの際に追加費用が発生することもあります。
古いアパートだから値上がりするのではなく、立地や再建築の可能性によって評価が変わる。
ここが重要なポイントなんですね。
ソウルの古いアパートが40億ウォン超!実際の取引事例
では、実際にどれほどの価格がついているのでしょうか。ここで、少し驚くような事例をご紹介します。
ソウルの松坡区にある「蚕室住公5団地(잠실주공5단지)」です。このアパートは1978年に建てられた大規模な団地で、2026年時点で築48年になります。
ところが、2026年9月22日には、専有面積約76.5㎡の住戸が、なんと40億5,700万ウォンで取引されました。築48年のアパートが、これほどの金額で売買されているというのは驚きですよね。
もちろん、これはソウルでも特殊な高額物件です。このアパートは立地に恵まれているだけでなく、再建築事業が進められていることでも知られています。
将来、新しいアパートに建て替えられることへの期待が、現在の価格にも反映されていると考えられます。建物そのものは古くても、そこにある土地や将来の可能性に大きな価値があるわけです。
ただし、再建築が進むからといって必ず利益が出るわけではありません。購入価格が高すぎれば、将来、新しい住宅になっても十分な利益を得られない可能性があります。
また、追加費用や事業の遅れなどのリスクもあります。古いアパートを買えば必ず儲かるというわけではないんですね。
参考:蚕室住公5団地の売買実績
ソウルのアパート平均価格は1年間でどれだけ上昇した?

ここまでは特殊な高額物件の例でしたが、ソウル全体のアパート価格はどうなっているのでしょうか。韓国のKB不動産の統計によると、ソウルのアパート平均売買価格は次のように推移しています。
| 時期 | アパート平均売買価格 |
|---|---|
| 2025年8月 | 約14億2,224万ウォン |
| 2026年8月 | 約16億739万ウォン |
| 1年間の増加額 | 約1億8,515万ウォン |
なんと、1年間で平均価格が約1億8,500万ウォンも上昇した計算になります。
もちろん、これは各時点での平均価格を比較したもので、同じアパートがすべてこれだけ値上がりしたという意味ではありません。また、ソウルの中でも地域によって大きな価格差があります。
実際、2026年8月の平均売買価格を見ると、漢江の南側に位置する江南地域の11区では約19億9,016万ウォンに達しています。ソウルの中でも人気エリアとそれ以外の地域では、価格に大きな違いがあるんですね。
さらに、韓国のアパート価格は常に上がり続けているわけではありません。過去には下落した時期もあり、購入する地域やタイミングによっては損失が出る可能性もあります。
それでも、こうした長期的な値上がりの経験があるからこそ、韓国ではアパートを資産として考える人が多いのかもしれません。
参考:Bizwatch・ソウルのアパート平均価格(2026年9月)
韓国の不動産価格は今後も上がり続けるのか?
では、韓国のアパート価格は今後も上がり続けるのでしょうか。これは、なかなか難しい問題だと思います。ソウルでは住宅需要が高く、供給も限られているため、価格を支える要因は確かにあります。
しかし、金利や住宅ローンの規制、景気、人口構造の変化などによって、今後の不動産市場が大きく変わる可能性もあります。
特に韓国では、少子化が深刻な問題になっています。人口が減少していく中で、これまでと同じように不動産価格が上がり続けるのかについては、慎重に考える必要があるでしょう。
ただし、韓国全体の人口が減っても、ソウルの人気エリアに住宅需要が集中し続ける可能性はあります。そのため、韓国の不動産市場を一括りにするのではなく、ソウルと地方、さらにはソウルの中でも地域ごとに考えることが大切だと思います。
韓国在住者が感じた日本と韓国の不動産観の違い
韓国で長く暮らしていると、私自身も不動産に対する考え方が少しずつ変わってきたように感じます。日本にいた頃は、マンションは年数が経てば価値が下がるものだと思っていました。
しかし、韓国ではアパートの価格が上がる話を耳にする機会が多く、いつの間にか私も、
「このアパートは将来どれくらい値上がりするのだろう?」
という視点で住宅を見るようになってきました。
不動産を単なる住まいではなく、将来の資産として考える感覚が、少しずつ身についてきたのかもしれません。
ただ、それでつい気が緩んだときに、ちょっと痛い目に遭ってしまったことがあったのですが…
そのときの経験については、こちらの記事で詳しくお話ししています。
やはり、不動産でも投資でも、周囲の意見や過去の値上がりだけを信じるのではなく、自分でしっかり考え、判断することが大切ですね。
まとめ:韓国のアパート価格が高い理由と注意点
今回は、韓国のアパート価格が高い理由についてご紹介しました。ソウルでは、住宅需要の集中や供給の制約、さらに再建築への期待などが、アパート価格を押し上げる要因になっています。
特に、築48年のアパートが40億ウォン以上で取引された事例には、驚いた方も多いのではないでしょうか。ただし、韓国のすべてのアパートが値上がりするわけではありません。
再建築にはリスクもありますし、住宅価格が下がる可能性もあります。私自身、韓国で暮らす中で不動産に対する考え方が大きく変わりましたが、やはり大切なのは、周囲の雰囲気に流されないことだと思います。
今後、韓国の不動産市場がどのように変化していくのか、引き続き注目していきたいですね。
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