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サムゲタン タッカンマリ 違い

こんにちは!韓国在住日本人のケンです。

韓国では、しっかり栄養をつけたい時や体を温めたい時、サムゲタンやタッカンマリをよく食べます。どちらも鶏を丸ごと一匹、グツグツ煮込んで作る韓国でもおなじみの料理ですが、どういった違いがあるかご存じですか?

そこで、この記事ではサムゲタンとタッカンマリの違いについて私が韓国に住みながら両方の料理を楽しんできた経験も参考にしながら、分かりやすくまとめて解説をしていきます!

サムゲタンとタッカンマリとは?

まずは簡単に、それぞれの料理の特徴をおさらいしましょう。

サムゲタンとは?


サムゲタン(삼계탕)は、「参鶏湯」と書き、高麗人参を使った薬膳スープです。鶏の中にもち米や漢方素材を詰め、じっくり煮込んで作ります。滋養強壮に効果があるとされ、特に韓国の夏の伏日(ポンナル)に食べられることが多い料理です。

タッカンマリとは?


タッカンマリ(닭한마리)は、韓国語で「鶏一匹」という意味で、その名の通り、鶏を丸ごと鍋に入れたシンプルな料理です。スープの味付けは薄めで、食べる際にはタレを使って自分好みに味を調整するのが特徴的。主に友達や家族で鍋を囲んで楽しむ料理です。

サムゲタンとタッカンマリの違い

サムゲタンとタッカンマリは鶏を丸ごと使った料理という点では共通していますが、それ以外の部分は大きく異なります。以下の表にその違いをまとめました。

サムゲタン タッカンマリ
名前の意味 人参と鶏のスープ 鶏一匹
高麗人参 ×
もち米 ×
韓国の餅 ×
食べ方 そのまま食べる(時々、塩をつける) タレや薬味と一緒に食べる
麺と一緒に 食べない 食べる
ポンナルの日に 食べる あまり食べない
カロリー 高め 低め
具材の入れ方 鶏肉の中に入れ込む 鍋で一緒に煮込む
食べ方 そのまま食べる タレや薬味と一緒に食べる
料理の出され方 一人一人別々に提供される みんなで一緒に食べる

こうして見ると、調理方法や食べ方のスタイルが大きく違うのが分かりますね。では、この中からさらに以下の3つの観点をピックアップして、詳しく解説をしていきます。

  • 言葉の意味の違い
  • 料理自体の違い
  • 楽しみ方の違い

それでは順番に見ていきましょう。

サムゲタンとタッカンマリの言葉の意味の違い

まずは、サムゲタンとタッカンマリの言葉の意味の違いから見ていきます。

サムゲタン(参鶏湯)の韓国語での意味

サムゲタンは、韓国語で삼계탕(参鶏湯)と書きます。ここで「参」は、高麗人参の「参」で、「湯」は、スープです。

つまり、サムゲタンは、高麗人参と鶏肉を煮込んだスープというのが、基本的な概念です。ですから、高麗人参が入っていなければ、サムゲタンではありません

タッカンマリの韓国語での意味

タッカンマリは、韓国語で닭한마리と書き、「鶏一匹」という意味です。つまり、鶏を丸ごと一匹食べますよ~という意味になるわけですね。そして、タッカンマリは高麗人参は使っていません。

ですから、名前だけを見ると、高麗人参が入っているかどうかという違いがあることが分かります。

サムゲタンとタッカンマリの料理自体の違い

サムゲタンもタッカンマリもどちらも鶏を一匹使った料理ですが、調理方法やカロリーなどは、結構違いがあります。

薬膳料理としてのサムゲタン

サムゲタンは、名前からも分かるように、鶏肉と高麗人参が入っているのが基本です。

そして、鶏の中には人参だけでなく、もち米、ナツメ、栗などを入れて、しっかりと煮込んだ料理です。個人的にはサムゲタンの中に入っているもち米が大好きです^^

ただ、もち米が入っていることもあり、サムゲタンのカロリーは高めで、ご飯一杯分の3杯分だとも言われています。しかし、だからこそ、サムゲタンは栄養もたっぷりで、韓国では薬膳料理として知られているんですね。

ですから、日本で土用の丑の日にウナギを食べるように、韓国では、복날(ポンナル・伏日)の日にサムゲタンを食べる習慣があります。ポンナルは、毎年、7月~8月にかけて全部で3日(初伏、中伏、末伏)あります。その日、サムゲタンのお店に行くと、あふれんばかりの人がいるので、なかなかお店で食べる気になれません^^;

また、サムゲタンには、最初からしっかりと味が付いています。一応、鶏肉の部分だけは、味が薄めなので、塩をつけますが、それ以外の部分は、何もつけずにそのまま食べるという感じです。

水炊き風のタッカンマリ

その一方で、タッカンマリは鶏の中に具材を詰め込むというスタイルではありません。鍋料理という形で、ネギ、ジャガイモ、韓国のお餅と一緒にグツグツ煮込む料理です。タッカンマリもサムゲタンと同様、栄養は満点ですし、夏は夏バテ防止、冬は体をしっかり温めたい時に有効です。

さらに、タッカンマリはサムゲタンと違って、鍋で煮込んだ時の味は薄いので、タレや薬味を付けて、味を調整しながら食べます。

ですから、イメージ的には鶏の水炊きという感じですね。タッカンマリはシンプルな味ですし、低カロリーの野菜を主に使用しているので、カロリーはサムゲタンに比べると低めとなっています。

そして、タッカンマリは、途中からカルグクスの麺を追加して食べるという手法も好まれます。

日本だとラーメンで締めたりしますが、タッカンマリはカルグクスで締めるという感じです^^

サムゲタンとタッカンマリの楽しみ方の違い

サムゲタンとタッカンマリの大きな違いの一つとして、料理の楽しみ方があります。

一人でじっくり味わうサムゲタン

サムゲタンを注文すると、一人一人に器が分かれて、料理が出てきます。個々の器に盛り付けられ、じっくりと味わうスタイルです。そのため、一人で韓国旅行に行ってどちらかを食べたいとなった時は、選択肢は自動的にサムゲタンになりますね。孤独のグルメのように、一人でサムゲタンを食べながら「うーん、五臓六腑に染みわたる美味しさ…」と堪能するのもアリでしょう。

みんなで鍋を囲む時はタッカンマリ

その一方で、タッカンマリは、家族や友達と一緒に食べることが前提の料理です。大きな鍋の中で鶏や野菜を煮込み、ワイワイと会話を楽しみながらシェアして食べるのが醍醐味です。

具材が煮えるのを待ちながら、温かいスープを楽しむ過程も含めて、みんなで時間を共有できるのが魅力ですよね。タッカンマリは韓国で特に親しい人たちと囲む食事として親しまれています。

私も韓国ブロガー仲間が日本へ戻る時、タッカンマリを味わいながら会食しましたが、暖かくて美味しいタッカンマリを楽しみつつも、ちょっぴり切ない時間を過ごしました。

サムゲタンとタッカンマリのおすすめのお店をご紹介

最後にサムゲタンとタッカンマリのおすすめのお店もご紹介しておきますね。

サムゲタンのおすすめ店

お店の名前 所在地 特徴
百済参鶏湯(백제삼계탕) ソウル特別市 中区 明洞2街 50-11, 2F 1971年創業の老舗で、6年根の高麗人参を使用。烏骨鶏のサムゲタンも提供。
土俗村(토속촌) ソウル特別市 鐘路区 体府洞 85-1 景福宮近くの韓屋をリノベーションした店舗で、雰囲気も抜群。
百年土種参鶏湯(백년토종삼계탕) ソウル特別市 麻浦区 西橋洞 354-12 エゴマを使った「エゴマサムゲタン」が人気の弘大の名店。

タッカンマリのおすすめ店

お店の名前 所在地 特徴
元祖ウォンハルメ・ソムンナン・タッカンマリ ソウル特別市 鐘路区 鐘路5街 282-21 1970年代創業。韓方を使ったダシが特徴の老舗。
陳玉華ハルメ元祖タッカンマリ(진옥화할매원조닭한마리) ソウル特別市 鐘路区 鐘路5街 265-22 新鮮な鶏肉にこだわり、臭みがないタッカンマリを提供。大規模店舗。
ソンガネタッカンマリ(송가네닭한마리) ソウル特別市 鐘路区 崇仁洞 201-13 ニンニクをたっぷり使った濃厚スープが特徴の老舗。

いずれも定番のお店なので、とりあえずは有名どころを抑えておきたいという方にはおすすめです。

まとめ

サムゲタンとタッカンマリの違いについて、私の韓国生活での体験をもとにお伝えしてきましたが、いかがだったでしょうか。ちなみに個人的には、

  • 体がちょっと疲れていて栄養をしっかりつけたい時は、サムゲタン
  • みんなで食事をしながらワイワイ楽しみたい時は、タッカンマリ

という感じで、状況に合わせて選ぶようにしています。

ただ、どちらも韓国の美味しい鶏肉の料理であることには間違いないので、韓国へ来られた際は、ぜひ、どちらも楽しんでいただけるとうれしいです!

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