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韓国 どんぐり

こんにちは!韓国在住日本人のケンです。

私が韓国に来てから驚いたことの中の一つに、どんぐりは食べられることが分かったという点が挙げられます。

韓国には、どんぐりムク(トトリムク)というどんぐりから作った食べ物があるのですが、果たしてどういった味なのでしょうか。

ここでは、そんな韓国でのどんぐりにまつわるお話をお伝えしていきます。

どんぐりは食べられるの?

私は、週末、夫婦で森を散歩する機会が多いのですが、秋になると、道端に座り込んで、何かを探しているおじさんやおばさんをよく見かけるようになります。

実は、この方々は、どんぐり拾いをしているんですね。

どんぐりは韓国語で、도토리(トトリ)と言います。

ハングル カタカナ 意味
도토리 トトリ どんぐり

ちなみに、どんぐりの木は、こんな感じです。

秋になると、どんぐりの木から、どんぐりがポトポトと落ちてくるので、おじさん、おばさん達は、それをかき集めるように拾っていくのです。

小さなビニール袋を持って来て、そこにパンパンに詰まるほど、どんぐりを拾い続けるという感じです。

では、そういったおじさん、おばさん達は、何のために、そこまで懸命になって、どんぐり拾いをしているのでしょうか。

それは食べるためです。

私自身、韓国に来てから、初めて、どんぐりは食べられることを知るようになりました。

韓国のどんぐりムクって何?

ただ、どんぐりってどうやって食べるのでしょうか。

栗を食べるような感覚で、食べるのかなと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、そうではありません。

韓国では、どんぐりムクと呼ばれる豆腐や寒天のようなものにして、食べる文化があります。

韓国語では、“도토리묵(トトリムク)”と言いますが、ここでの“묵(ムク)”は、韓国風のこんにゃくのことを指します。

山が多い韓国では、どんぐりをたくさん手に入れることができますし、農作業も必要ではないため、朝鮮戦争の時、どんぐりムクは、貧困生活の食生活の象徴になったりしたこともあるとか。

しかし、現代は、健康食品として見直されています

どんぐりムク(トトリムク)の作り方

ただ、あの固いどんぐりから、どうやってどんぐりムクを作るのか気になりますよね。

どんぐりムクの作り方に関しては、YouTubeでうまくまとめた動画があったので、そこでの手順を簡単に箇条書きにしてお伝えしていきます。

  1. 拾ってきたどんぐりを水で洗う
  2. この時、浮かび上がってきたどんぐりは捨てる
    (虫に食われたり、腐っていたりする可能性があるため)
  3. 乾かした後、一つ一つ革を剥いでいく
  4. どんぐりを少しずつ、フードプロセッサーに入れて水を加え、粉状に砕く
  5. 綿の布に包んだ状態で、そこから出る汁を別の容器にためていく
  6. 水を加えて、さらに汁を抽出していく(残ったカスは捨てます)
  7. 抽出した汁を涼しい場所に数時間放置すると上下の2層に分かれるので、下に溜まったエキスを残して、上の部分の水を捨てる
  8. さらに水を加えて、同じ作業を3~4回繰り返す(どんぐりの渋い味を取るため)
  9. 抽出したエキスを鍋に入れて、少しだけ水を加えて、弱火で煮込む
  10. 煮込むとゼリー状になってくるので、時々、水を加えながら濃度を調整する
  11. 塩とごま油を入れる
  12. 鍋に蓋をして、5分間煮込む
  13. 別の容器に移して、冷やして固める

何となくお気付きかと思いますが、どんぐりムクを作る作業は、むちゃくちゃ大変です

私なんかは、「スーパーで買って来た方が早いよね」と思ってしまうタイプなので、今回、試しにスーパーで買ってみました。

どんぐりムクは、豆腐と同じようなコーナーで売っています。

韓国のスーパーでは、値札がついていないことが多いので、一体、いくらなのか、ちょっと心配だったのですが・・・

たったの1,000ウォン(約100円)でした。

ただ、スーパーで売っているどんぐりムクは、中国産で、味も落ちてしまうとのことなので、本格的にどんぐりムクを堪能したい方は自分で作るんだそうです

ちなみに、途中からどんぐりムク作りを楽しみたい方の中には、どんぐりムク用の粉を買ってそこからどんぐりムク作りをする方もいらっしゃいます。

ちょうど、富士山の7合目まで行って、そこから登山を開始していくような感じですね^^

どんぐりムクの気になるお味は?

どんぐりムクは、日本では、まず手に入らないと思うので、どんな味なのか気になる方もいらっしゃるのかもしれません。

どんぐりムクは、味が薄いので、我が家では、こうやって醤油にごまを混ぜたものに付けて食べるようにしています。

もちろん、韓国の方は、さらにコチュカルを混ぜたりします。

今回、お届けするのは、あくまでもスーパーで買って来たどんぐりムクなので、その点を予めご了承いただきたいのですが、実際に、どんぐりムクを食べてみると・・・

食感は、プリンのようにぷるるんとしているのですが、正直に言ってしまうと、味が薄いだけでなく、ちょっと渋い感じもして、あまりおいしくはありません

ちなみに、どんぐりには、タンニンが含まれていて、それが苦味の原因になっているとのことです。

そういった意味で、自分で拾ってきたどんぐりから、どんぐりムクを作れば、苦味を取ることが出来て、それなりにおいしいものが作れるのかもしれません。

また、どんぐりムクの味は、地域によっても差があるのだそうです。

こんな感じで、どんぐりムクの味については、微妙なところがありますが、その一方で、どんぐりムクは低カロリーでダイエット食品としても有名です。

ですから、健康食品という観点から、どんぐりムクを楽しみたい方にはおすすめなかもしれません。

どんぐりはみんな大好き!?

韓国には、どんぐりを拾って食べる文化があるので、秋になると、たくさんの人達が山に行って、どんぐりを拾いまくる光景を目にするようになります。

ですから、しばらくしてから、山や森へ行くと、普通の山道に転がっているようなどんぐりは拾い尽くされて、ほとんど見かけなくなるほどです。

それほど、どんぐりムクに魅力を感じる人は多いのかもしれません。

あと、人間だけでなく、イノシシやリスさんも、どんぐりは大好きなので、あまり山奥まで取りにいくことはせず、マナーを守って、どんぐり拾いをするよう呼びかけられたりもしています。

ということで、韓国で、どんぐりは、動物からも人からも必要とされ、愛されているというお話でした!

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