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韓国 半地下

こんにちは!韓国在住日本人のケンです。

ソウルには、昔ながらレンガ造りの建物が、場所によっては結構残っています。そのレンガ造りの建物をみると、窓が地面スレスレのところにある建物が結構あることに気が付きます。

実は、これは部屋が半分地下に埋まっている部屋の窓だからです。こういう部屋を半地下と言います。半地下は、韓国では貧乏な人が住むイメージがあります。

個人的にも、半地下の家は私自身の体験からまったくお勧めできないのですが、今回のその理由をお伝えしていきます。

半地下の最大のメリット

半地下の部屋の最大のメリットは、家賃が安いということです。地上にある部屋と比べて、格段に安いです。

ちなみに私が住んでいる半地下の家は、保証金(最初に大家さんに預けるお金)が30万円、月々の家賃が3万円です。韓国の通常の家に住もうとした場合、保証金は基本的に数百万円~数千万円ぐらい必要なので、いかに安いかがお分かり頂けるかと思います。

ただ、これが最大にして唯一のメリットとなります。そのため、半地下は貧乏な人が住むというイメージが強いのです。

半地下のデメリット

実は、それ以外は、デメリットしかないのですが、その具体的な内容について、実際に半地下に住んでいる立場から、書いていきたいと思います。

風通しが悪い

半地下の部屋の半分は、地下に埋まっているので、当然、風通しは悪くなります

だから、夏は暑いです。暑くなると、普通、窓を開けるのですが、ご察しのとおり、半地下の家の窓はちょうど、外からは丸見えである場合が多いです。ですから、あまり大っぴらには開けられないことが多かったりします。

また風通しが悪いので、部屋の中の空気がどんよりしがちになってしまいます。

湿気が多い

韓国 半地下

風通しが悪いことも原因の一つなのですが、地下なので、どうしても湿気が多くなってしまいます。梅雨が長く続いてしまうと、部屋にカビが発生してしまうことも・・・

一度、カビが出来てしまうと、掃除をしてもなかなか取れないので、本当に大変です。実際、半地下の家には独特の匂いがありますが、大半は、このカビの匂いだと思います。

ちなみに半地下の部屋に引っ越しをした時、収納スペースが備え付けてあったのです、そこに荷物を置いていたのですが、しばらくしてから、ものすごく後悔することになりました。なぜなら、荷物がカビだらけになってしまったからです(涙)

虫が来やすい

やっぱり半地下だと、虫がたくさん寄って来やすくなります。実際、韓国の虫の中には、日本では見慣れないものも多いので、ビックリすることも多いです。

とにかく、いろいろな虫に遭遇するので、虫が苦手な人が半地下に住む場合は、ちょっとした覚悟が必要かもしれませんね^^;

外から見ると刑務所!?

韓国 半地下

半地下の窓は、ちょうど人の足元の高さにあるので、窓しかないと、そこからいくらでも侵入が可能になってしまいます。だから、それを防ぐために、窓には鉄格子が付いています

ただ、鉄格子が付いていると、一瞬、「えっ、刑務所!?」みたいな雰囲気になってしまいます。イメージとしては、やっぱり良くないですよね・・・

外から丸見え

韓国 半地下

半地下の家は、外の人から見ると窓が足元の位置にあります。そのため、外から見えないよう窓は、すりガラスになっていますが、窓を開けると、家の中が丸見えになります。

ちなみに、私が住んでいる半地下の家の大家さんは、なぜか廃品回収をしていて、窓の外にはたくさんの廃品が置かれているんですね。(半地下の家だと大家さんも家賃収入が少なく、廃品回収をせざるを得ないのかもしれませんが・・・)

時々、大家さんが窓の前を通り、その足が家の中から見えるのですが、その足を見ると、気分が憂鬱になります(涙)

トイレの天井が低い

私が住んでいる半地下の家のトイレ(兼シャワールーム)は、なぜか床よりも高い位置にあります。ですから、トイレに行く際は、小さな階段を少し上がって行く必要があります。そのため、トイレの天井が低く圧迫感があります。

実は、下水の逆流を防ぐために、あえて、トイレの位置を高くしているみたいで・・・

子供達が恥ずかしがる

韓国 半地下
半地下の家に住んで、一番、悲しくなる時は、我が家の子供達が、友達から貧乏だと思われることを嫌がって半地下に住んでいることを隠したがることです。

そのため、学校から家に帰ってくる時も、周りをキョロキョロ見渡して、友達が誰もいないことを確認してから家の中に入って来ます。そんな姿を見ていると、親として本当に胸が痛みます・・・

半地下の家は韓国の格差社会の象徴?

なぜ、韓国にはこのような半地下の家が多いかというと、元々は、1960年代半ばに北朝鮮の挑発がエスカレートしていた頃、韓国政府が住宅建築の際、避難施設として、半地下の部屋の設置を義務化していた時があったからだそうです。その後、1970年代に入ってソウルの人口が増える中、こういった避難場所として作られた半地下の部屋が一般の住居として使われるようになったとのこと。

しかし、現代社会において、半地下の家は、格差社会の象徴のように扱われているところがあります。実際、映画やドラマの中では、貧乏な人の生活を演出するために、屋上の家や半地下の家がよく使われます。恐らく、韓国人の誰もが半地下の家では住みたくないと思っているはずです。

ただ、韓国の家賃システムから考えみた時、韓国ではまとまったお金がないと、本当に住む家がなくなってしまいます。ですから、そういって意味で、半地下の家は、ある種、韓国社会のセーフティーネットになっているのかと感じています。

半地下から這い上がる人生

実を言いますと・・・私も、今、半地下に住んでいます。

もちろん、出来るだけ早く、普通の地上の家に引っ越しをしたいと思っています。ただ、韓国では、チョンセやウォルセという独特の家賃制度があり、普通の部屋を借りようとした場合、多額の保証金が必要となります

ちなみに、日本から韓国に移住した人から話を聞くと、「いやあ、私も最初は半地下からスタートしましたよお」と懐かしそうに話して下さることが多いです。

ですから、私も、今は耐え忍ぶ期間だと思って、「半地下から地上に脱出してやる!」という強い気持ちを持って生きているところです。

果たして、この脱出計画は、うまくいくのでしょうか!? 今後の展開にご期待下さい!

韓国の住宅事情シリーズ
チョンセはもう厳しい!? 韓国のリアルな賃貸&住宅事情(その1)
ソウルは建築ラッシュ!? 韓国のリアルな賃貸&住宅事情(その2)
チョンセよりウォルセ!? 韓国のリアルな賃貸&住宅事情(その4)

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