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こんにちは!韓国在住日本人のケンです。
韓国語で「こんにちは」と挨拶をする時「アンニョンハシムニカ」と言うと習った方は多いと思います。
ただ、「アンニョンハセヨ」との使い分け方について、曖昧になっている方も結構、いらっしゃるのではないでしょうか。
そこで、ここでは、「アンニョンハシムニカ」の意味や使い方について、解説をしていきます。
アンニョンハシムニカの意味
アンニョンハシムニカのハングルでの書き方は、“안녕하십니까?” です。
ハングル | カタカナ | 意味 |
---|---|---|
안녕하십니까? | アンニョンハシムニカ? | こんにちは |
あと、この種類の挨拶は、状況や相手によって以下のように使い分けます。
形式 | ハングル(カタカナ) | 意味 |
---|---|---|
丁寧な表現(ヘヨ体) | 안녕하세요?(アンニョンハセヨ?) | こんにちは |
親しい人や目下の人に使う表現 | 안녕(アンニョン) | こんにちは |
“안녕하십니까(アンニョンハシムニカ)”の基本的な意味は、「こんにちは」ですが、日本語の「こんにちは」と使って朝昼晩いつでも使えます。
ただ、朝や夜の挨拶は、他にもいろいろあるので、以下の記事を是非、参考にしてみて下さい。
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アンニョンハシムニカの発音
アンニョンハシムニカの発音は、このようになります。
カタカナでは、アンニョンと「ン」が2つありますが、韓国語では、“ㄴ”と“ㅇ”で発音が異なります。
具体的には、
- “안(アン)”の“ㄴ”:舌が歯の裏に付く(サンタの「ン」と同じ発音)
- “녕(ニョン)”の“ㅇ”:舌が歯の裏に付かない(サンゴの「ン」と同じ発音)
という違いがあります。
また、“하십니까(ハシムニカ)?”の「ム」も韓国語では、“m”と同じ半音となりますので、軽く口を閉じる程度に発音します。
そして、最後の“까(カ)”は、濃音といって、息を前に吐かずに発音する音となっています。
また、안녕하세요?(アンニョンハセヨ?)は疑問形なので、基本的には語尾を少し上げて発音します。
アンニョンの意味
次に「アンニョンハシムニカ」の意味について、もう少し掘り下げて、解説をしていきます。
まず、“안녕하십니까?(アンニョンハシムニカ)”の“안녕(アンニョン)”は、漢字で書くと、「安寧」です。
「安」と「寧」の韓国語での意味は、
- 安:“편하다(ピョナダ)”楽だ、安らかだ、気楽だ
- 寧:“편안하다(ピョナナダ)”:気楽だ、心地よい
となっています。
ハシムニカの意味
その一方で、後半の“하십니까?(ハシムニカ?)”は、「する」という意味の“하다(ハダ)”の尊敬表現、“하시다(ハシダ)”を、さらにかしこまった形での疑問形にした表現となります。
“하십니까?(ハシムニカ?)”をヘヨ体にすると、“하세요?(ハセヨ?)”となりますが、どちらも元は、“하시다(ハシダ)”という尊敬表現から来ています。
ですから、“안녕하십니까?(アンニョンハシムニカ?)”も“안녕하세요?(アンニョンハセヨ)”も尊敬表現であるという点では、共通しているんですね。
アンニョンハシムニカの語源
“안녕하십니까?(アンニョンハシムニカ)”は、直訳したら、「安寧されていますか」という意味になります。
もっと具体的に言うと、
「あなたは快適ですか?無事ですか?健康ですか?」
という感じで相手を思いやる挨拶だという訳なんですね。
こういう意味も踏まえて、韓国のナムウィキでは、アンニョンハシムニカの語源について、
이는 보릿고개, 호환, 외적의 침입등 살기 각박한 조상님들의 삶의 모습이 비춰진 인사말이라고 한다
これは、麦の峠(米がなくて春を麦でしのぐこと、虎の害(虎に襲われること)、外敵の侵入など、生きるのが厳しかった先祖たちの生活の様子が映し出された挨拶だという
と解説をしています。
アンニョンハシムニカとアンニョンハセヨの使い分け方
“안녕하십니까?(アンニョンハシムニカ?)”も“안녕하세요?(アンニョンハセヨ?)”も、相手を立場を敬って使うという点では共通しています。
ただ、
- 안녕하십니까?(アンニョンハシムニカ?):よりかしこまった場で挨拶をする使う
- 안녕하세요?(アンニョンハセヨ?):親しい相手に丁寧に挨拶をする時に使う
という点で違いがあります。
アンニョンハシムニカを使うシーン
一般的に、“안녕하십니까?(アンニョンハシムニカ?)”を使うシーンとしては、
- 仕事の面接を受ける時に使う挨拶
- 社長など偉い上司への挨拶
- ニュースキャスターの挨拶
などがあります。
逆に上記のシーンで、“안녕하세요?(アンニョンハセヨ?)”を使うと、そう言われた人は「この人、何、馴れ馴れしくしているの?」という印象を抱いてしまう可能性が高いです。
ちなみに、いつも韓国語のイラストを描いてくれている私の娘に「アンニョンハシムニカの絵を描いて」とお願いしたら、ヤクザの世界での「アンニョンハシムニカ」を描いてくれました。
確かに、親分に「アンニョンハセヨ」と言ったら、刀でぶった切られそうですね^^;
アンニョンハセヨを使うシーン
逆に、相手と親しい関係であれば、“안녕하세요?(アンニョンハセヨ?)”を使った方が良いです。
例えば、
- 直属の上司
- 学校の先生
- 近所に住んでいる目上の人
ちなみに、上記のようなシーンで、より丁寧に挨拶をしたい時は、“안녕하십니까?(アンニョンハシムニカ?)”と言っても大丈夫です。
ただ、とても親しい関係なのに、“안녕하십니까?(アンニョンハシムニカ?)”を使うと、相手が違和感を覚えてしまうこともあるので、その点は、ご注意下さい。
例えば、私が息子と一緒に歩いていた時、大家さんに出会ったので、私が大家さんに「アンニョンハシムニカ」と言ったんですね。
ただ、大家さんとは、それなりによく会う間柄ということもあり、横で聞いていた息子が怪訝そうな顔で「なんでそんなに堅苦しい挨拶をするの?」と言っていました。
正直、私は、ちょっと真面目過ぎる生活なので、こういったシーンでもついつい“안녕하십니까?(アンニョンハシムニカ?)”を使ってしまう癖があります。
決して間違った使い方ではないのですが、人によっては堅苦しいと感じることもあるので、皆さんもお気を付け下さい^^;
もう一つの表現として、“안녕(アンニョン)”がありますが、“안녕(アンニョン)”は、大人同士の会話では、ほとんど使わず、子供同士の会話、或いは大人から子供への挨拶の際に使う表現です。
詳しくは、以下の記事にまとめていますので、ご覧になってみて下さい。
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まとめ
「アンニョンハシムニカ」は、元々は「安寧していらっしゃいますか」と訳せる表現で、相手の無事や健康を気遣う挨拶表現です。
仕事の面接の時や上司に対してなど、かしこまった雰囲気の中で、「アンニョンハシムニカ」を使い、より親しい人に対しては、「アンニョンハセヨ」を使います。
どちらも相手の立場を尊重するという観点では同じなのですが、挨拶をする状況や、相手との距離感に応じて、使い分けていって下さいね。
>>韓国語のあいさつ19選!アンニョンハセヨだけから脱却しよう!
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